那覇市長選を前に、現職の知念覚氏がどんな経歴を歩んできた人物なのかを知りたい方は多いはずです。
知念覚氏の経歴は、1985年に那覇市役所へ採用され、翁長雄志氏の秘書や副市長を務めたのち、2022年に那覇市長へ初当選したというものです。
- 1963年9月19日生まれ、那覇市首里山川町出身で、最終学歴は夜間の沖縄大学
- 1985年に市役所へ採用され、2015年から約7年半、副市長を務めた
- 2022年に自民・公明の推薦で初当選し、2026年10月25日投開票の市長選では5党の推薦を受けて2期目を目指している
- 1期目の公約の進み具合は、本人の説明と報道見出しで二つの数字が出ている
詳しい経歴は、以下で時系列に説明します。
知念覚氏の出身・学歴は?生年月日・出身地・出身校
知念覚氏は1963年9月19日生まれで、出身は那覇市首里山川町、最終学歴は沖縄大学です。
琉球新報の2022年那覇市長選の候補者プロフィルに、この生年月日と出身地が載っています。同プロフィルでは、沖縄大学は夜間大学に通って学んだと紹介されています。2026年6月の琉球新報の記事も、1963年9月生まれ、那覇市首里山川町出身、沖縄大学卒業としており、内容は一致しています。
高校卒業後に那覇市役所へ採用されたと、琉球新報は報じています。出身高校の名前は公表されていません。
出典:琉球新報「【那覇市長選】知念覚氏 プロフィルとアンケート回答全文」、琉球新報「那覇市長初当選の知念さん、翁長元市長の言葉を胸に 喜びと決意「市民のため即行動」」、琉球新報「【動画あり】那覇市長選 現職知念氏が立候補を表明 10月25日投開票 沖縄」
知念覚氏の経歴年表:市役所入庁から副市長・市長就任まで
知念覚氏は1985年に那覇市役所へ採用され、翁長雄志氏の秘書などを経て、2015年から副市長を務め、2022年11月に市長に就任しました。
琉球新報のプロフィルによると、1985年から2015年まで那覇市職員として秘書広報課長、総務部副部長、総務部長、政策統括調整監を務めました。2015年から2022年までは那覇市副市長(2期、約7年半)です。
| 時期 | 役職・出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 1985年 | 那覇市役所に採用される | 琉球新報(2026年6月) |
| 翁長雄志氏が那覇市長に初当選した際 | 秘書に起用される | 琉球新報(2022年10月) |
| 秘書の後 | 秘書広報課長、総務部長、政策統括調整監を歴任 | 琉球新報(2022年10月) |
| 1985〜2015年の市職員時代 | 総務部副部長も務める | 琉球新報(2022年10月) |
| 2015〜2022年 | 副市長(2期、約7年半) | 琉球新報(2022年10月) |
| 2022年11月16日 | 那覇市長に就任 | 琉球新報(2022年11月30日) |
翁長氏の下での役職は、秘書として起用されたのが始まりです。琉球新報は、知念氏を翁長前市長(前知事)の側近と紹介しています。副市長への起用については、城間幹子市長が翁長氏からそう言われ、知念氏を起用したと報じられています。
副市長を務めた期間は、約7年半とする報道と、城間市長のもとで約8年とする報道があります。知念氏本人も2022年の第一声で、38年間市役所で仕事をし、特にこの8年間は副市長を務めたと述べています。総務省への出向については、公表された情報を確認できていません。
出典:琉球新報「【那覇市長選】知念覚氏 プロフィルとアンケート回答全文」、琉球新報「知念氏、行政の経験強調「即効性ある経済政策」初日の訴え 那覇市長選」、琉球新報「那覇市長初当選の知念さん、翁長元市長の言葉を胸に 喜びと決意「市民のため即行動」」、選挙ドットコム「那覇市長選関連記事」、政治山「[沖縄]那覇市長選、知念氏が新人の一騎討ちを制して初当選」、琉球新報「【動画あり】那覇市長選 現職知念氏が立候補を表明 10月25日投開票 沖縄」、琉球新報(2022年11月30日公開、entry-1624324)
翁長氏の秘書だった知念氏は、なぜ自民・公明の推薦で当選したのか
知念氏は自民・公明の推薦を受けながら「市民党」として戦い、自らの立場を「元々保守の考えを持っている」と説明しています。
翁長雄志氏の秘書を務め、城間幹子市長のもとで副市長を務めた知念氏は、2022年10月の市長選で自公の支援を受けて当選しました。琉球新報は、知念氏がオール沖縄勢力の支援で当選した城間前市長を副市長として支えたことにも触れて報じています。応援演説では「来年度の第5次市総合計画の中間見直しを適切に行い、新時代へ大胆に行動できるのは誰か。全力で知念覚氏を応援していく」と述べられました。
候補者アンケートでは、重視する政策として、副市長経験者としてシームレスに市政運営を継承することを挙げています。
当選後の2022年12月5日の市議会代表質問では、城間前市政を支えたことに自己矛盾はなかったかと問われました。知念氏は「元々保守の考えを持っている。保守中道を自認する城間前市長の下で市政を支え、自己矛盾することなく市民福祉向上にまい進してきた」と答えています。自民党については「国政与党として歴史が長く、現実の問題に対処する能力にたけている。ウイングの広い政党」と評価しました。
「オール沖縄」については「保革を超えてまとまった政治勢力であり、互いの主義主張を尊重し合うという理念は評価される」と述べています。故翁長雄志氏がオール沖縄を発足させた当時の心境を問われると、「沖縄の過重な基地負担の軽減を求める県民の心の声を冷静に見ていた」と振り返りました。
出典:琉球新報「那覇市長初当選の知念さん、翁長元市長の言葉を胸に 喜びと決意「市民のため即行動」」、琉球新報「知念氏、行政の経験強調「即効性ある経済政策」初日の訴え 那覇市長選」、琉球新報「【那覇市長選】知念覚氏 プロフィルとアンケート回答全文」、琉球新報(2022年12月6日公開、entry-1627751)
2022年の那覇市長選は何票で勝った?対立候補と推薦政党
知念氏は2022年10月23日の那覇市長選で6万4165票(得票率54.2%)を得て、一騎打ちを制し初当選しました。
知念氏は無所属新人で、自民党と公明党の推薦を受けていました。対立候補は無所属新人で前県議の翁長雄治氏(35)で、5万4125票を得て敗れました。推薦は立憲、共産、れいわ、社民、社大、にぬふぁぶしです。しんぶん赤旗は、翁長雄治氏を「オール沖縄」の新人とし、辺野古新基地建設反対や「子育て日本一の那覇」を訴えたと報じています。
当日有権者数は25万3833人、投票率は47.05%で、前回(2018年)を1.14ポイント下回りました。告示前の10月12日には知念氏支援が表明されています。琉球新報は、38年間の行政実績から「即戦力のリーダー」として市民の信任を得たと報じました。
出典:政治山「[沖縄]那覇市長選、知念氏が新人の一騎討ちを制して初当選」、琉球新報「那覇市長選関連記事(entry-1602896)」、しんぶん赤旗「2022年10月24日 那覇市長選関連記事」、選挙ドットコム「那覇市長選関連記事」、琉球新報「那覇市長初当選の知念さん、翁長元市長の言葉を胸に 喜びと決意「市民のため即行動」」
市長就任後の知念覚氏は何に取り組んだ?施政方針と主な出来事
知念市長は就任後、子育て支援や学校給食無償化、那覇軍港の跡地利用計画づくりなどを施政方針に掲げました。
公約と施政方針
2022年の選挙では、子育て支援策として『子育てママクーポン』の新設などを掲げていました。2023年2月8日の那覇市議会2月定例会では、就任後初の施政方針を述べています。
- 「人々が支え合い、安心して生活が送れ、夢を描けるまち」の実現に全力を傾けると表明
- 妊産婦への相談支援と経済的支援を一体とした「出産・子育て応援事業」を始める
- 市長選の公約だった「子どもの権利条例」の制定に取り組む
- 学校給食無償化に向け、県内市町村長と連携し県に2023年度中の実現を働きかける
- 2023年3月開業予定の新第一牧志公設市場でのイベント開催を支援し、面するアーケードの再整備も引き続き支援する
- 那覇軍港の跡地利用計画と泊漁港の将来構想の策定に取り組む
結びでは、魅力ある自治体には寛容性と多様性が重要だとして「互いの違いを認め、違いを乗り越え、共に手を携えていく」と述べました。2026年1月の新春インタビューの見出しは、人口増に向けた子育て支援の拡充と、GW2050実現に向けて「種まく」姿勢を示したと伝えています。
就任直後の動き
就任直後の2022年11月から、各省庁へあいさつ回りをして政府とのパイプ作りに動きました。内閣府や防衛省では、休眠状態にある「県都那覇市の振興に関する協議会」の再開を求めたと琉球新報は報じています。
2022年11月28日開会の市議会11月定例会は、就任後初の議会でした。城間前市政では「オール沖縄」勢力の与党が少数でしたが、知念市政では与野党が入れ替わり、与党多数となります。定数40人(議長を含む)のうち、23人が与党または与党的立場です。知念市長は、短期的にはコロナ禍や物価高騰への対策、中長期的には那覇軍港の跡地利用などに取り組む考えを示しました。
報じられた主な出来事
- 2024年4月:土地利用規制法で、内閣府が陸上自衛隊那覇駐屯地周辺を「特別注視区域」として新たに指定すると告示した
- 2025年8月:なはーとが舞台制作の業務依頼を本番直前にキャンセルしたとしてフリーランスの舞台関係者とトラブルになっている件について、知念市長が言及した
出典:琉球新報「知念覚市長関連記事(entry-1659699)」、琉球新報「【那覇市長選】知念覚氏 プロフィルとアンケート回答全文」、琉球新報(2022年11月29日付、entry-1623483)、琉球新報(2022年11月30日公開、entry-1624324)、琉球新報「知念覚 タグ一覧」
那覇軍港の浦添移設について、知念市長の立場はどこまで進んだのか
知念市長は那覇軍港の浦添移設を容認し、就任後も推進する考えを示しています。
2022年10月の市長選の時点で、知念氏は跡地利用による経済活性化を図るため、移設を容認する立場を打ち出していました。第一声では、那覇軍港(跡地)を都市基盤の要と位置づけ、松本浦添市長と連携して移設と跡地利用を進めると述べています。候補者アンケートでは、移設は港湾区域内の配置転換で、現有の軍港機能の確保が目的だとする理由を述べました。
就任後の2022年12月3日には、松野博一官房長官と那覇市役所で初めて会談しました。知念市長は「県、那覇市、浦添市で強力に推進していけるよう最大限努力する」と述べ、推進する考えを改めて強調しています。松野長官は、2022年10月の移設協議会で移設先の位置・形状を容認したことに謝意を伝えました。
オスプレイについて、知念氏と翁長雄治氏の両氏とも、米軍機の飛来は認められないとの姿勢で共通していると選挙時に報じられました。一方、官房長官との会談では、那覇軍港を使用したオスプレイの離着陸の是非について「さらに議論を深めていきましょうという話をした」とするにとどめ、明確な賛否は示していません。
その後の2024年7月には、沖縄防衛局が環境影響配慮書の公告・縦覧を開始しました。那覇市と浦添市の両首長は進展を冷静に受け止めたと報じられています。なお、2021年時点の見通しでは、移設が円滑に進んでも移設・軍港返還は2036年度以降になるとされていました。
出典:琉球新報「那覇市長選 候補者の那覇軍港移設への姿勢(entry-1602521)」、琉球新報「知念氏、行政の経験強調「即効性ある経済政策」初日の訴え 那覇市長選」、琉球新報「【那覇市長選】知念覚氏 プロフィルとアンケート回答全文」、琉球新報「那覇軍港移設に関する発言記事(entry-1626533)」、琉球新報「知念覚 タグ一覧」、琉球新報「那覇軍港移設 円滑な進展、見通せず 「3者合意」も難題多く」
2026年の那覇市長選に現職の知念覚氏はどう臨む?日程・推薦・対立候補・争点
知念氏は2期目を目指す無所属現職として、2026年10月25日投開票の那覇市長選に臨みます。
2026年6月8日、那覇市議会6月定例会の代表質問で、屋良栄作氏への答弁として立候補を表明し、「市民の皆様の審判を仰ぐ決意だ」と述べました。支援者の出馬要請に応えることが「政治家の集大成だ」と決意したと語っています。経済界のほか、市議会の坂井浩二議長、公明会派を含む計20人から立候補要請を受けていました。
日程と推薦
選挙は10月18日告示、25日投開票です。2026年10月11日時点ではまだ告示前でした。知念氏は自民・立憲・国民・公明・社大の推薦を受けています。国民民主党県連は7月26日の常任幹事会で推薦を決めました。知念氏の後援会は7月8日に自民党県連、立憲民主党県連、沖縄社会大衆党へ推薦依頼を出しています。琉球新報は、市議会の与野党が相乗りして現職を支援する構図が固まりつつあると報じています。
対立候補
無所属新人の久手堅幸子氏(74)は共産党推薦で、10月9日に県庁記者クラブで会見を開きました。琉球新報の見出しは、知念氏と久手堅氏の一騎打ちとなる見通しだと伝えています。新人の矢島賢斗氏(35)は8月14日、辺野古新基地建設や那覇軍港の浦添移設に反対する趣旨で立候補の意向を示したと報じられました。
争点と辺野古をめぐる報道
2026年10月11日時点で、今回の選挙の主な争点として公表された情報は確認できていません。
辺野古をめぐっては、社大党が7月25日夜、知念氏が新基地建設の反対姿勢を明確にしたという報道陣向けの説明を取り消しました。琉球新報の見出しによると、社大党は説明を修正し、知念氏は「辺野古について話していない」と述べたと報じられています。2022年の選挙では、名護市長の判断は重いとして、国と県の係争を見守る渡具知武豊名護市長の立場を尊重する姿勢を示していました。
出典:琉球新報「【動画あり】那覇市長選 現職知念氏が立候補を表明 10月25日投開票 沖縄」、琉球新報「entry 5374950(政治)」、琉球新報「entry 5407088(政治)」、琉球新報「那覇市長選 タグページ」、琉球新報「知念覚 タグ一覧」、琉球新報「那覇市長選 候補者の那覇軍港移設への姿勢(entry-1602521)」
1期目の公約は「96項目達成・着手中」と「19%達成」、二つの数字をどう読む?
1期目の公約について、知念氏本人は「98項目のうち96項目が達成・着手中」と説明し、琉球新報の見出しは「達成・実現」を19%と伝えています。
2026年6月の出馬表明で、知念氏は前回市長選で掲げた98の公約の個別推進事項のうち96項目が「達成・着手中」だとして、「おおむね市民との約束が果たせた」と説明しました。
一方、琉球新報の2026年9月10日付記事の見出しによると、市議会での説明では98項目のうち19項目(19%)が達成です。10月11日表示の関連記事の見出しも、「達成・実現」は19%で、子育て政策が最多と伝えています。
出典:琉球新報「【動画あり】那覇市長選 現職知念氏が立候補を表明 10月25日投開票 沖縄」、琉球新報「知念覚 タグ一覧」、琉球新報「entry 5505736(政治)」、琉球新報「entry 5407088(政治)」、琉球新報「那覇市長選 タグページ」

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